副業でせどりを始めたい人メルカリやヤフオクで中古品を転売して稼ぎたいけど、古物商許可って必要なの?自分で取れるの?



必要なケースもありますが、試験不要で書類申請だけで取れますよ。順番に解説しますね!
中古品の売買をビジネスとして行うなら、古物商許可は避けて通れません。でも安心してください。古物商許可は試験不要で、書類申請で取得できます。許認可手続きの中では比較的シンプルで、個人でも十分に自分で申請できます。
この記事では、行政書士試験合格者の筆者が、古物商許可を個人で取得するために必要な書類・費用・申請手順から、自宅や賃貸での申請条件、メルカリなどフリマアプリとの関係まで、分かりやすく解説します。
- 古物商許可とは何か・個人で必要になるケース
- 個人申請に必要な書類一覧と費用の内訳
- 自宅・賃貸での申請条件と注意点
- 自分で申請する5つのステップ
- 許可取得後にやるべきこと(標識・台帳・届出)
※ この記事の情報は2026年4月時点のものです。本記事は東京都(警視庁)の手続きをベースに解説しています。添付書類や手続きの詳細は都道府県によって異なる場合があるため、必ず管轄の警察署に事前確認してください。
古物商許可とは?個人で取得するための基礎知識
古物商許可とは、中古品(古物)の売買・交換を営業として行うために、都道府県公安委員会(窓口は管轄の警察署)から取得する許可です。 個人でも法人でも申請でき、リサイクルショップの経営やフリマアプリでの転売など、古物営業に該当する営業を行う場合に必要になります(古物営業法第3条)。
そもそも「古物」とは?
古物営業法第2条第1項では、「古物」を以下のように定義しています。
一度使用された物品(鑑賞的美術品及び商品券、乗車券、郵便切手その他政令で定めるこれらに類する証票その他の物を含み、大型機械類(船舶、航空機、工作機械その他これらに類する物をいう。)で政令で定めるものを除く。以下同じ。)若しくは使用されない物品で使用のために取引されたもの又はこれらの物品に幾分の手入れをしたものをいう。
― 古物営業法第2条第1項
つまり、法律上の「古物」とは以下の3パターンです。
- 一度使用された物品(中古品)
- 使用されない物品で、使用のために取引されたもの(新品でも、使用目的で売買されたもの)
- これらに幾分の手入れをしたもの(修理・補修した中古品)
「古物営業」とは?
同条第2項第1号では、古物営業を以下のように定義しています。
古物を売買し、若しくは交換し、又は委託を受けて売買し、若しくは交換する営業であつて、古物を売却すること又は自己が売却した物品を当該売却の相手方から買い受けることのみを行うもの以外のもの
― 古物営業法第2条第2項第1号
そして同条第3項では、古物商を「前項第一号に掲げる営業を営むため第三条第一項の規定による許可を受けた者」と定義しています。
古物営業法第3条では、この営業を営もうとする者は公安委員会の許可を受けなければならないと定めています。
つまり、利益を得る目的で反復継続して中古品を売買する場合は、古物商許可が必要です。一方、自分の不用品をフリマアプリで売るだけなら原則許可は不要です。
古物の13品目 — 条文に基づく分類
古物は、古物営業法施行規則第2条で以下の13品目に区分されています。
| No. | 品目 | 条文の例示 |
|---|---|---|
| 1 | 美術品類 | 書画、彫刻、工芸品等 |
| 2 | 衣類 | 和服類、洋服類、その他の衣料品 |
| 3 | 時計・宝飾品類 | 時計、眼鏡、宝石類、装身具類、貴金属類等 |
| 4 | 自動車 | その部分品を含む |
| 5 | 自動二輪車及び原動機付自転車 | これらの部分品を含む |
| 6 | 自転車類 | その部分品を含む |
| 7 | 写真機類 | 写真機、光学器等 |
| 8 | 事務機器類 | レジスター、タイプライター、計算機、謄写機、ワードプロセッサー、ファクシミリ装置、事務用電子計算機等 |
| 9 | 機械工具類 | 電機類、工作機械、土木機械、化学機械、工具等 |
| 10 | 道具類 | 家具、じゅう器、運動用具、楽器、磁気記録媒体、蓄音機用レコード、磁気的方法又は光学的方法により音、影像又はプログラムを記録した物等 |
| 11 | 皮革・ゴム製品類 | カバン、靴等 |
| 12 | 書籍 | (条文に例示なし) |
| 13 | 金券類 | 商品券、乗車券及び郵便切手並びに古物営業法施行令第1条各号に規定する証票その他の物 |
※ 道具類にはCD・DVD・ゲームソフト・トレーディングカード等の日用品も幅広く含まれます。せどりや転売ビジネスで最もよく選ばれる品目です。


個人で古物商許可が必要になるケース(メルカリ・ヤフオク・せどり)
以下のようなケースでは、個人であっても古物商許可が必要です。
- 中古品を仕入れてメルカリやヤフオクで転売する(せどり・転売ビジネス)
- リサイクルショップや古着屋を開業する
- ネットショップで中古品を継続的に販売する
- 中古車や中古パソコンなどを買い取って再販する
- 古物の委託販売を行う
ポイントは、「自分で使う目的ではなく、利益を得る目的で中古品を買い取って売る」という点です。たとえ個人でも、これを反復継続して行えば「営業」に該当します。
古物商許可が不要なケース
逆に、以下のケースでは古物商許可は不要です。
- 自分で使った不用品をメルカリやヤフオクで売る(不用品の処分)
- 自分で使う目的で中古品を買う(一般消費者としての購入)
- 新品のみを仕入れて販売する(古物に該当しない)
ここでいう「新品」とは、メーカーや正規販売店から直接購入した商品を指します。フリマアプリ等で「新品・未使用」と表示されていても、一度消費者の手に渡った商品は法律上「古物」に該当します(古物営業法第2条第1項の「使用されない物品で使用のために取引されたもの」)。


自分の不用品を売るだけなら許可は不要です。しかし、「中古品を仕入れて転売する」ことを反復継続して行う場合は、個人でも古物商許可が必要です。メルカリShopsで中古品を扱う場合は、古物商許可証の情報登録と画像の提出が必須となります。個人アカウントであっても、営利目的とみなされる規模で取引を行う場合は、プラットフォーム側から許可の確認を求められることがあります。
古物商許可の取得条件と欠格事由
古物商許可を取得するには、欠格事由に該当しないことが条件です。試験不要で、欠格事由に当てはまらなければ書類申請で取得できます。
欠格事由の一覧(古物営業法第4条)
古物営業法第4条では、以下に該当する者には許可をしてはならないと定めています。
公安委員会は、前条の規定による許可を受けようとする者が次の各号のいずれかに該当する場合においては、許可をしてはならない。
― 古物営業法第4条
一 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
二 拘禁刑以上の刑に処せられ、又は第三十一条に規定する罪若しくは刑法(明治四十年法律第四十五号)第二百三十五条、第二百四十七条、第二百五十四条若しくは第二百五十六条第二項に規定する罪を犯して罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることのなくなつた日から起算して五年を経過しない者
三 集団的に、又は常習的に暴力的不法行為その他の罪に当たる違法な行為で国家公安委員会規則で定めるものを行うおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者
四 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)第十二条若しくは第十二条の六の規定による命令又は同法第十二条の四第二項の規定による指示を受けた者であつて、当該命令又は指示を受けた日から起算して三年を経過しないもの
五 住居の定まらない者
六 第二十四条第一項の規定によりその古物営業の許可を取り消され、当該取消しの日から起算して五年を経過しない者(許可を取り消された者が法人である場合においては、当該取消しに係る聴聞の期日及び場所が公示された日前六十日以内に当該法人の役員であつた者で当該取消しの日から起算して五年を経過しないものを含む。)
七 第二十四条第一項の規定による許可の取消しに係る聴聞の期日及び場所が公示された日から当該取消しをする日又は当該取消しをしないことを決定する日までの間に第八条第一項第一号の規定による許可証の返納をした者(その古物営業の廃止について相当な理由がある者を除く。)で、当該返納の日から起算して五年を経過しないもの
八 心身の故障により古物商又は古物市場主の業務を適正に実施することができない者として国家公安委員会規則で定めるもの
九 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者。ただし、その者が古物商又は古物市場主の相続人であつて、その法定代理人が前各号及び第十一号のいずれにも該当しない場合を除くものとする。
十 営業所(営業所のない者にあつては、住所又は居所をいう。以下同じ。)又は古物市場ごとに第十三条第一項の管理者を選任すると認められないことについて相当な理由がある者
十一 法人で、その役員のうちに第一号から第八号までのいずれかに該当する者があるもの
上記条文のポイントを整理すると、以下のとおりです。
- 破産手続開始の決定を受けて、復権を得ない者(第1号)
- 拘禁刑以上の刑に処せられ、刑の執行終了から5年を経過しない者。または古物営業法第31条の罪(無許可営業等)、刑法の窃盗・詐欺・遺失物横領・盗品関連の罪で罰金刑に処せられ、執行終了から5年を経過しない者(第2号)
- 暴力的不法行為を行うおそれがあると認められる者(第3号)
- 暴力団対策法に基づく命令・指示を受けてから3年を経過しない者(第4号)
- 住居の定まらない者(第5号)
- 古物商許可を取り消されてから5年を経過しない者(取消し時に法人の役員だった者を含む)(第6号)
- 許可取消しの聴聞公示後に許可証を返納した者で、返納から5年を経過しないもの(廃業について相当な理由がある者を除く)(第7号)
- 心身の故障により業務を適正に行えない者(第8号)
- 営業について成年者と同一の行為能力を有しない未成年者(ただし、相続人で法定代理人が欠格事由に該当しない場合を除く)(第9号)
- 営業所ごとに管理者を選任できないと認められる者(第10号)
- 法人で、役員のうちに第1号から第8号までのいずれかに該当する者がいるもの(第11号)
一般的な社会生活を送っている方であれば、ほとんどの場合は欠格事由に該当しません。
書類が受理されない・審査が長引くよくある原因と回避策
欠格事由に該当しなければ基本的に許可されます。しかし、以下のような不備があると、窓口で受理されず、書類の修正・再提出を求められるケースがあります。
- 営業所の使用権原が証明できない(賃貸の場合、使用承諾書が取得できない)
- 申請書の記載ミス(品目の選択漏れ、住所の不一致など)
- 住所の表記が住民票と一致しない(略称と正式表記の混在。例: 「1丁目2番3号」と「1-2-3」の不一致)
- 略歴書の空白期間の説明不足
これらを防ぐためには、申請前に管轄の警察署へ事前相談することが最も効果的です。必要書類や記入方法について、事前に確認しておきましょう。
個人と法人の違い — どちらで取るべき?
| 個人で申請 | 法人で申請 | |
|---|---|---|
| 申請者 | 本人 | 法人(代表者) |
| 必要書類 | 住民票・身分証明書・ 略歴書・誓約書 | 登記事項証明書・定款・ 役員全員の住民票・ 身分証明書等 |
| 手数料 | 19,000円 | 19,000円 |
| 手間 | 少ない | 多い(役員全員分の書類が必要) |
| おすすめ | せどり・小規模ビジネス | 取引先の信用が重要な場合 |
せどりなど小規模で始める場合は、個人での申請が手軽です。なお、個人の許可を法人に引き継ぐことはできません。法人化した場合は法人として新規に許可を取得し、個人の許可は返納する必要があります。
個人で申請する場合の必要書類一覧
個人で古物商許可を申請するには、許可申請書のほか、住民票・身分証明書・略歴書・誓約書等が必要です。書類の取得先と費用の目安を一覧表で解説します。
必要書類チェックリスト(個人向け)
以下は東京都(警視庁)での申請に必要な書類一覧です。添付書類は都道府県によって異なる場合があるため、必ず管轄の警察署に事前確認してください。
| 書類 | 取得先 | 費用目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 許可申請書 (古物営業法施行規則 別記様式第1号) | 警察署の窓口 or 警視庁HP | 無料 | 全国共通様式 |
| 住民票の写し※ (本籍(外国人の方は国籍等)が記載されたもの) | 市区町村の窓口 | 約300円 | 本人+管理者分 |
| 身分証明書 (破産者でない旨等の証明) | 本籍地の市区町村 | 約300円 | 本人+管理者分 運転免許証とは別物 |
| 略歴書 (最近5年間の経歴) | 自分で作成 (様式は警察署窓口 or 警視庁HPでダウンロード) | 無料 | 本人+管理者分 空白期間なく記載 |
| 誓約書 | 自分で作成 (様式は警察署窓口 or 警視庁HPでダウンロード) | 無料 | 本人+管理者分 |
| URLの使用権限を 疎明する資料 | ドメイン登録情報等 | 無料 | ネット販売する場合のみ |
※住民票はマイナンバーの記載がないものを取得してください
ここでいう「身分証明書」は、本籍地の市区町村が発行する公的書類で、「破産者でないこと」「成年被後見人(旧: 禁治産者)でないこと」等を証明するものです。運転免許証やマイナンバーカードとは異なるのでご注意ください。本籍地が遠方の場合は郵送請求も可能ですが、届くまで1〜2週間かかることがあります。
各書類の取得方法と費用の内訳
自分で申請する場合の費用合計は、約20,000円です。
| 費用項目 | 金額 |
|---|---|
| 申請手数料 | 19,000円 |
| 住民票の写し | 約300円 |
| 身分証明書 | 約300円 |
| 合計 | 約19,600〜20,000円 |
管理者を兼ねる場合(自分が管理者の場合)は1部ずつで済みます。管理者を別の人にする場合は、その方の住民票・身分証明書・略歴書・誓約書等も必要です。
営業所が自宅の場合に追加で必要な書類
自宅を営業所とする場合でも、持ち家であれば基本的に追加書類は不要です(東京都の場合)。
ただし、都道府県によっては使用承諾書(営業所として使用してよいことを所有者が証明する書類)の提出を求められるケースがあります。
賃貸物件で申請する場合の注意点(使用承諾書)
賃貸物件を営業所にする場合は注意が必要です。
- 都道府県によっては、大家(貸主)の使用承諾書の提出が必要です
- 東京都(警視庁)では使用承諾書は一律必須ではありませんが、賃貸借契約書の提出を求められます。契約内容が「居住専用」の場合は、使用承諾書の提出を求められるケースがほとんどです。 事前に大家や管理会社に確認しておきましょう
- 賃貸借契約書に「居住用」と記載されている場合は、営業利用が可能かどうか大家に確認しておきましょう
許可申請書の様式(古物営業法施行規則 別記様式第1号)は全国共通ですが、添付書類には地域差があります。たとえば、使用承諾書は東京都では一律必須ではありませんが、一部の県では必要とされています。必ず管轄の警察署に事前確認してください。
ネット販売のみの場合(URL届出の準備)
実店舗を持たずネット販売のみで古物商を営む場合でも、営業所の届出は必要です。個人の場合は自宅を営業所として申請するのが一般的です。申請先は、その自宅の所在地を管轄する警察署になります。
メルカリやヤフオクなどのプラットフォームを利用する場合と、自分のWebサイトで販売する場合で対応が異なります。
- 自分のWebサイトで販売する場合: 申請書にURLを記載し、ドメインの使用権限を疎明する資料(使用権限があることを示す資料。WHOIS情報のプリントアウト等)を添付
- メルカリやヤフオクの個人アカウントのみで販売する場合: URL届出の要否は管轄の警察署によって判断が異なることがあります。メルカリShopsなどストア形態の場合はURL届出が必要になる可能性が高いです。いずれの場合も、事前に管轄の警察署に確認するのが確実です
古物商許可の申請手順 — 自分でやる5ステップ
古物商許可の申請は、(1)管轄警察署への事前相談 → (2)書類の収集・作成 → (3)申請書の提出(手数料19,000円)→ (4)審査(約40日)→ (5)許可証の受け取り、の5ステップで進みます。
ステップ1 — 管轄の警察署を調べて事前相談する
まず、営業所の所在地を管轄する警察署の「防犯係」に電話で事前相談しましょう。
申請先は、自分が住んでいる場所(居住地)ではなく、営業所の所在地を管轄する警察署です。自宅を営業所にする場合は、自宅の管轄警察署に申請します。自宅と営業所が異なる場合は注意してください。
なお、2020年(令和2年)の法改正により、複数の都道府県に営業所がある場合は主たる営業所の所在地の公安委員会に一括して申請できるようになりました。
事前相談では、以下を確認しましょう。
- 自分のケースで必要な書類の確認(地域による違いがあるため)
- 賃貸の場合、使用承諾書が必要かどうか
- 営業所の要件を満たしているか
- 申請の予約が必要かどうか
ステップ2 — 必要書類を集める(取得順のコツ)
書類収集は以下の順番で行うと効率的です。
- 住民票の写し(市区町村の窓口 or マイナンバーカードでコンビニ交付)
- 身分証明書(本籍地の市区町村 — 郵送でも取得可能)
- 略歴書・誓約書(自分で作成 — 警視庁HPから様式をダウンロード)
- 許可申請書(事前相談の内容を踏まえて記入— 警視庁HPからダウンロード)
身分証明書は本籍地の市区町村でしか取得できません。本籍地が遠方の場合は郵送請求もできるので、早めに手配しましょう(郵送の場合、届くまで1〜2週間かかることがあります)。
ステップ3 — 申請書を記入する(つまずきやすいポイント)
許可申請書(古物営業法施行規則別記様式第1号)は全国共通の様式です。許可申請書の様式と記入例は警視庁HPからダウンロードできます。
記入時のつまずきやすいポイントは以下のとおりです。
- 取り扱い品目の選択: 実際に扱う予定のある品目に絞って申請し、後から変更届で追加するのが実務上の定石です。変更届での追加は手数料不要(届出のみ)です
- 「行商をしようとする者であるかどうかの別」: 営業所以外の場所(イベントや出張買取など)で取引する可能性がある場合は「1. する」を選択。メルカリだけでなく、将来的にイベント出店や出張買取を行う可能性がある場合は「する」を選んでおくのが無難です。後から変更届で「する」に変える場合は別途手続きが必要になります
- 営業所の名称: 個人の場合は屋号を記入。決まっていなければ個人名でもOK
- 管理者の氏名: 個人の場合、申請者本人が管理者を兼ねるのが一般的
品目を多く選びすぎると、窓口で「その品目の知識や経験はあるか」「設備はあるか」と確認されることがあります。また、「自動車」を選ぶと駐車場(保管場所)の確保証明を求められるケースがあります。まずは実際に扱う品目に絞って申請し、必要に応じて変更届で追加しましょう。
ステップ4 — 警察署に提出・手数料19,000円を納付
書類が揃ったら、管轄の警察署の窓口に提出します。
- 手数料19,000円を納付します。東京都では収入証紙は廃止されています。窓口で現金またはキャッシュレス決済(クレジットカード・電子マネー)で支払います。都道府県によって納付方法が異なるため、事前に確認してください
- 書類に不備がなければ、その場で受理されます
- 受理後、警察署から控えを受け取ります
- なお、申請手数料19,000円は不許可の場合でも返還されません
ステップ5 — 審査〜許可証の受け取り
申請が受理されると、公安委員会による審査が始まります。
- 審査期間は約40日(標準処理期間)。実際にはカレンダー上で2か月弱かかることもあります。 連休を挟むとさらに延びる場合があります
- 審査中に、警察官が営業所の現地確認に来る場合があります
- 許可が下りると警察署から連絡が入ります
- 許可証を警察署の窓口で受け取り(本人確認あり)
許可証を受け取ったら、すぐに営業を開始できます。ただし、営業開始前に「標識の掲示」などやるべきことがあるので、次のセクションで確認しましょう。
古物商許可の取得にかかる費用
古物商許可の取得費用は、自分で申請する場合は合計約20,000円(申請手数料19,000円+書類取得費)です。行政書士に依頼する場合は、これに加えて報酬40,000〜60,000円程度が相場です。
自分で申請する場合の費用内訳
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 申請手数料 | 19,000円 |
| 住民票の写し | 約300円 |
| 身分証明書 | 約300円 |
| 合計 | 約19,600〜20,000円 |
行政書士に依頼する場合の費用相場
日本行政書士会連合会の報酬額統計調査(令和7年度)によると、古物商許可申請手続きの全国平均報酬額は53,688円です(出典:日本行政書士会連合会「令和7年度 報酬額統計調査の結果」(令和8年1月実施))。
実際の相場は事務所によって異なりますが、40,000〜60,000円が一般的な価格帯です。これに申請手数料19,000円と書類取得実費を加えると、トータルで約60,000〜80,000円程度になります。
賃貸物件の使用承諾書の手配や、警察署との事前調整を代行してもらえるため、確実に一度で受理してもらいたい場合に依頼する価値があります。
自分で申請 vs 専門家に依頼 — 判断基準
| 自分で申請 | 行政書士に依頼 | |
|---|---|---|
| 費用 | 約20,000円 | 約60,000〜80,000円 |
| かかる時間 | 書類収集〜提出まで 1〜2週間 | 依頼後は ほぼお任せ |
| こんな人におすすめ | 費用を抑えたい 時間に余裕がある | 時間がない 書類作成が不安 |
古物商許可の申請は、許認可手続きの中では比較的シンプルです。この記事の手順に沿って進めれば、個人でも十分に自分で申請できます。
許可取得後にやるべきこと
古物商許可を取得したら、営業所への標識(プレート)掲示、古物台帳の記録開始、ネット販売の場合はURL届出が必要です。これらを怠ると、公安委員会から指示や営業停止命令などの行政処分を受ける可能性があり、悪質な場合は許可取消しや罰則の対象となることもあります(古物営業法第24条、第31条)。
標識(プレート)の掲示義務
古物営業法第12条により、営業所の公衆の見やすい場所に標識(プレート)を掲示する義務があります。
- 標識の様式は古物営業法施行規則で定められています
- サイズ: 縦8cm × 横16cm(古物営業法施行規則第11条、別記様式第13号)
- 材質: 金属、プラスチック等の耐久性のあるもの
- 記載事項: 「古物商」の文字、許可番号、氏名(法人は名称)、取扱品目
- ネット通販で購入可能(1,000〜3,000円程度)
古物台帳の記録義務
古物営業法第16条により、古物の取引ごとに帳簿(古物台帳)に記録する義務があります。
一 取引の年月日
― 古物営業法第16条(帳簿等への記録義務)
二 古物の品目及び数量
三 古物の特徴
四 相手方(国家公安委員会規則で定める古物を引き渡した相手方を除く。)の住所、氏名、職業及び年齢
五 前条第一項の規定によりとつた措置の区分(同項第一号及び第四号に掲げる措置にあつては、その区分及び方法)
上記の条文をかみ砕くと、記録すべき事項は以下のとおりです。
- 取引の年月日
- 古物の品目・数量
- 古物の特徴
- 相手方の住所・氏名・職業・年齢
- 相手方の確認方法(本人確認の方法)
帳簿は最終記載から3年間保存する義務があります(古物営業法第18条第1項)。Excelやスプレッドシートでの管理でも問題ありません。
※1万円未満の取引については、古物営業法第16条ただし書き及び古物営業法施行規則第16条に基づき、品目等に応じて記載義務が免除される場合があります。ただし、詳細は管轄の警察署へ確認した方が望ましいです。。
URL届出(ネット販売の場合)
許可取得時にURLを届け出ていなかった場合や、新たにWebサイトを開設した場合は、変更届出書を提出してURLを届け出る必要があります。
また、古物営業法第12条第2項により、インターネットを利用して古物営業を行う場合は、利用するWebサイト等において、氏名(名称)や許可番号など一定の事項を表示する義務があります。令和6年4月の法改正により、この届出・表示に関する規制が強化されました。メルカリやヤフオクなどのプラットフォームを利用した取引も、インターネット取引に該当するため対象となります。
- 氏名または名称
- 許可を受けた公安委員会の名称
- 許可証の番号
変更届出が必要になるケース
許可取得後に以下の変更があった場合は、14日以内に変更届出書を提出する必要があります(古物営業法第7条 、古物営業法施行規則第5条)。
- 氏名・住所の変更
- 営業所の名称・所在地の変更
- 取り扱い品目の変更
- 管理者の変更
- WebサイトのURLの変更
確定申告について(補足)
古物商として得た利益は、税務上の所得として確定申告が必要になる場合があります。給与所得者(会社員等)の場合、古物商での所得が年間20万円を超えると確定申告が必要です。
具体的な税額計算や申告方法については、税理士や最寄りの税務署にご確認ください。
古物商許可のよくある質問(FAQ)
- 古物商許可は個人でも取れますか?
-
はい、個人でも取得できます。試験不要で、欠格事由(古物営業法第4条)に該当しなければ書類申請で取得できます。許認可手続きの中では比較的シンプルで、個人でも十分に自分で申請可能です。
- 取得にかかる費用はいくらですか?
-
自分で申請する場合は合計約20,000円(申請手数料19,000円+書類取得費約1,000円)です。行政書士に依頼する場合は、報酬40,000〜60,000円が加わり、トータルで60,000〜80,000円程度になります。なお、申請手数料は不許可の場合でも返還されません。
- 自宅が賃貸でも申請できますか?
-
はい、賃貸物件でも申請できます。ただし、都道府県によっては大家(貸主)の使用承諾書が必要になる場合があります。東京都(警視庁)では使用承諾書は一律必須ではありませんが、賃貸借契約書の提出を求められます。契約内容が「居住専用」の場合は使用承諾書の提出を求められるケースがほとんどですので、事前に管轄の警察署に確認しましょう。
- メルカリやヤフオクでの転売に古物商許可は必要ですか?
-
自分の不用品を売るだけなら不要です。しかし、中古品を仕入れて転売することを反復継続して行う場合は、個人でも古物商許可が必要です。メルカリShopsで中古品を扱う場合は、古物商許可証の情報登録と画像の提出が必須となります。個人アカウントであっても、営利目的とみなされる規模で取引を行う場合は、プラットフォーム側から許可の確認を求められることがあります。
- 申請から許可が下りるまでどのくらいかかりますか?
-
審査期間は約40日(標準処理期間)です。ただし、実際にはカレンダー上で2か月弱かかることもあります。連休を挟むとさらに延びる場合があります。書類に不備があると再提出が必要になり、さらに時間がかかります。
- 書類が受理されないことはありますか?
-
欠格事由(古物営業法第4条)に該当しなければ基本的に許可されます。ただし、書類に不備がある場合は窓口で受理されず、修正・再提出を求められるケースがあります。住所の表記が住民票と一致しない、略歴書に空白期間がある、賃貸の使用承諾書がないなどが典型的な例です。事前に警察署へ相談しておくと、スムーズに進められます。
- 許可を取った後、年会費や更新費用はかかりますか?
-
古物商許可には有効期限がなく、更新手続きも不要です。年会費もかかりません。一度取得すれば、廃業届を出さない限り有効です。
- 個人と法人、どちらで申請すべきですか?
-
せどりなど小規模で始める場合は、書類が少なく手続きがシンプルな個人での申請がおすすめです。取引先との信用が重要な場合や、事業規模が大きい場合は法人での取得を検討しましょう。なお、個人の許可を法人に引き継ぐことはできません。法人化した場合は法人として新規に許可を取得し、個人の許可は返納する必要があります。
- 古物商許可を取ると個人情報は公開されますか?
-
古物商許可の情報は、各都道府県公安委員会のWebサイトで公開される場合があります。公開される情報は、氏名(法人名)、許可番号、営業所の所在地などです。また、インターネットで古物取引を行う場合は、Webサイト上に氏名・許可番号等を表示する義務があります(古物営業法第12条第2項)。
まとめ
古物商許可を個人で取得するためのポイントを振り返りましょう。
- 古物商許可は試験不要・書類申請で取得できる
- 費用は自分で申請すれば約20,000円(申請手数料19,000円+書類取得費)
- 必要書類は許可申請書・住民票・身分証明書・略歴書・誓約書の5点が基本
- 管轄は営業所の所在地の警察署(居住地ではない)。賃貸の場合は事前確認を
- 許可取得後は標識の掲示・古物台帳の記録を忘れずに
申請に不安がある方は、まず管轄の警察署に事前相談するところから始めてみてください。この記事が、古物商許可の取得に向けた第一歩のお役に立てれば幸いです。
※ 本記事は2026年4月時点の法令に基づく一般的な解説であり、個別の事案に対する具体的な法的アドバイスを提供するものではありません。実際のお手続きについては、管轄の警察署または専門家にご相談ください。法令や手続きに変更があった場合は随時更新します。
古物商許可の手続きについて、気になることがあればお気軽にどうぞ。
※ 現在は情報提供・一般的なご質問の範囲で対応しております。
この記事の理解度チェック!
全3問の○×クイズに挑戦!
